| 既存のスタイルや発想を根本から変革したモノやサービス、出来事には、人を感動させる「かけ算」が必ず埋め込まれているものです。 例えば、アメリカの教育番組「セサミ・ストリート」。今でこそ、教育とテレビの組み合わせは何ら違和感はないのですが、放映が開始された当初(全米では1969年、日本では1971年)、この番組は社会に大きな衝撃を与えました。 それまで、教育とテレビは全く相容れないものと考えられていました。この常識を、「セサミ・ストリート」は見事に打ち破りました。僕自身も、「セサミ・ストリート」を見て、楽しくて、面白くて、それでいてこれが教育番組だということを知って、本当に感動しました。教育ってこんなに楽しくていいんだ! そう感じたのが、僕にとって最初に出会った、感動した「かけ算」ですね。 アップルのマッキントッシュ・コンピュータが登場したときも、全く同じ感覚を持ちました。マックペイントというソフトはマウスを使ってテキストと絵を同時に扱える。そして、画面で見た通りのイメージを印刷できる・・・大きな衝撃でしたね。マッキントッシュを手に入れることで、開発者と同じ世界に住める、そんな感覚でしたね。スピリットを共有できるような。これって、今まで見たこともない「かけ算」に触れた感動ですよね。 僕はビジネスの世界に身を置いているわけではありませんが、今後ビジネスには、さらに高い創造性が求められるのだと思います。新しいものを生み出して、世間にどう浸透させていくか。そこにはきっと、時代を感動させる、新しい「かけ算」が必要なんです。 |
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皆さん、電車の中ではパソコンって使いませんよね。パソコンは情報整理にはいいかもしれないですけど、場所や時間を選ばずに、クリエイティブなことを書きつづるのにはちょっと使いづらいですよね。僕は白い大きなノートに、色のきれいな書きやすい筆記具で思い切り書くとアイディアがどんどん出てくるんです。 これは、コンピュータではできないですね。落書きみたいに書きまくって、思考を止めないというか、思いつくキーワードをテキスト化し、それを図表でダイアグラム化(構造化)する時などは、書くことが一番ですね。僕は「書く」という行為を、記録をするというよりも、記憶を鮮明にし、思考を覚醒させシェイプするための方法と思っています。本も、ただ読むことと、メモをとりながら読むと言うことは、記憶の解像度が全く違います。紙の上で書きながら考える=Thinking on Paper という言葉をアメリカの哲学者から聞いたときかっこいいなと思いました。思考は紙の上にまず現れ、カタチづくられていく。「考える」ことと「書く」こととが美しくリンクしているんですね。あたりまえのことなのですが、僕にはとても新鮮に響きました。 頭の中にある発想を可視化する(making thinking visible)際、その最初の局面に、「書く」という行為があることを、もっと重要視すべきだと僕は考えています。 |
| 僕がアメリカにいた時、みんながイエローパッドと呼ばれるレポート用紙に鉛筆でアイディアをササッと書くんですよね。それが素敵で、とても知的に見えたんです。その頃から、紙の上に太めの発色のいいペンで書きながら話すことが僕のスタイルになりました。今は、シャーボXのシャープペンでアイディアを書いて、カラフルなマーカーで強調することも組み合わせています。いい感じになりますよ。出来れば将来、シャープペンやボールペンのリフィルを自分の欲しい太さや色で選べて、さらにはインクバーなどがあって気に入った色をインクソムリエみたいな方に調合してもらい、紙の種類も豊富に用意されている場所があればいいなと、そんなことまでシャーボXに期待してしまいます。イメージが自分の書く字では伝わらないと感じてしまったら、イメージや発想まで萎縮してしまいますよね。 今回のアワードに応募される方は、アイディアが閃いたらぜひ、友達に話してみてください。友達との対話の中でもっとキラキラと輝いてくるかもしれません。10人くらい集まってかけ算大会とか開いてみるのもおもしろいですよ。そして、そのプロセスを通じて、人がどんな感覚でかけ合わせたのかとか、その発想の根っこを見て欲しいですね。一人で考えるよりも、きっとファンタスティックで楽しいアイディアが生まれるでしょうし、そういうところから大発見が生まれるんです。きっと。 僕は志や希望や時代精神を感じるような「かけ算」を、是非見てみたいです。楽しくて、ドキドキするようなスリリングな「かけ算」で、僕らをビックリさせて欲しいです。 「かけ算」することは、何かを発明するというよりは、「リ・インベント(再発明)」すること。 だからこそ、皆さんには、是非この機会を活用して、「世界を再発明してみませんか」と呼びかけたいです。 皆さんの「かけ算」に、大いに期待しています。 |
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